森星霜
2020年5月2日土曜日
淡く、ときには速く/五十嵐彪太
大小の泡が転がる。多くの泡はすぐに弾けてしまうが、いくつかの泡は手のひらを転がり、手の甲を転がり、そして空中に飛び出す。
舞い上がる。急げ。風に呼ばれ、大きく開け放たれた窓へ。さあ、虹色に輝け。
五月、石鹸の泡の一部は、手洗いの任務後にシャボン玉と名を改めたのだった。
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