腹ペコの体と『おいしい雑草100選』という拾った本で戦っている。
雑草は、目の前にたくさんある。だが鍋も塩もない!
大口叩いて家を出てきたが、子供の頃に遊んだままごとセット、せめてアレだけでも持ってくればよかった。
この人物は古本を片手に、雑草を咥えて河原で踊る若者として、次第に話題になっていく。
何をしているのか、何を表現しているのか、色々と問われても「料理をしているのです」としか答えない。
前衛的なダンスのようにも、空手の型のようにも見えるその動きは、熱狂的なファンを生み、模倣する者が後を絶たない。