2025年1月31日金曜日

#冬の星々140字小説コンテスト「重」投稿作/立花腑楽

桜吹雪を見て「花びらで圧死しそう」と彼女が呟いた。薄紅色の薄片は、虫さえ潰せそうにない。あるいは溺死なら可能だろうか。
その後、桜の花びらに殺されるなら圧死か溺死か、議論した。
最終的に「花びらが地層みたいに重なって、圧死体はいつか化石になるの」という彼女の一言に、ぼくは屈服した。