2025年10月31日金曜日

#秋の星々140字コンテスト「後」投稿作/立花腑楽

仕事からの帰路、影踏み鬼から告白を受けた。
私の影は践み心地がとても素敵で、このままずっと踏んでいたいのだそうだ。
いいですよ。私の影、もう消えちゃいますけど。
そう答えて、間もなく沈みゆく夕日に目をやる。
背後の気配がぎゅっと凝り、やがて名残惜しげな溜息が私の首筋をくすぐった。