2026年4月29日水曜日

#春の星々140字小説コンテスト「布」投稿作 /立花腑楽

サンキュとだけ言って、体育館に戻っていった。
慌てて呟いた「安静にしなきゃ」は、彼の背に追いつけなかった。
半分に切った湿布を手に、西日差す保健室に取り残される。じわじわ蝉が鳴く。あの青痣は確かこのあたりだったろうか。自分にも湿布の片割れを貼り付ける。冷たくて、ひゃっと声が出た。

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一次選考通過